JRAの新馬戦直前ではありますが、新種牡馬評定をやっていきたいと思います。ここからの1年間というよりは、産駒の走り全体を見渡して評価していきます。主な評価基準は血統です。以下、このように表記します
種牡馬名
芝・ダート[適正,下限-上限(100m単位)] 10段階評価
[長ったらしいコメント]
順番は血統登録頭数順です。
- ルヴァンスレーヴ
- サートゥルナーリア
- ゴールドドリーム
- モズアスコット
- ナダル
- タワーオブロンドン
- フォーウィールドライブ
- ノーブルミッション
- ミスターメロディ
- フィエールマン
- ウインブライト
- エポカドーロ
- シスキン
- 評価
ルヴァンスレーヴ
芝△14-20 ダ◎14-24 ⑧
ダート型クリスエス系。同父の種牡馬にストロングリターンがいるが、あちらがSSフリーなのに対して母父ネオユニヴァースで配合の自由度はやや下がる。ダート活躍とはいえ、配合によっては芝馬出る可能性ある。白砂◎でダート三冠も大丈夫。
サートゥルナーリア
芝◎14-24 ダ▲14-20 ⑨
母系を引き出す天才種牡馬ロードカナロアにシーザリオ由来の芝根幹距離要素が追加された馬。ロードカナロアのスプリント要素は失われるが、その分スタミナがあってクラシックに乗れる存在。キングカメハメハ系の流れを汲んで牝系の引き出し力に長けており、産駒には1400m路線を歩む馬から2400m以上に長けたステイヤーまでさまざまなタイプが出てくるだろう。ダートもいけるが、3/4同血の半兄リオンディーズの産駒ダート馬代表のサンライズホークよりは、アクションプランのような中距離馬が多そう。ロードカナロア譲りの成長力も健在なら、レイデオロ同様活躍が遅い可能性もある。
ゴールドドリーム
芝× ダ◎14-24 ⑧
ゴールドアリュール系の後継候補。現在、ゴールドアリュール系はエスポワールシチーとコパノリッキーが現状では優位(スマートファルコンもいるが、現状では中央適正の面で一歩置かれている状況)だが、この馬も引けを取らないと考えられる。先述した2頭、エスポワールシチーとコパノリッキーは、母方は偏った米国型ではないが、本馬は結構米国に偏っているので、Nureyev≒Numberの3/4同血クロスでどれくらい戻せていけるかがポイント。無論白砂◎。
モズアスコット
芝○12-18 ダ△12-20 ⑥
父Frankelながら母系が米国寄りで本馬は芝ダートの両方をこなしたが、それが種牡馬では災いしそう。完成された配合のように見受けられ、ここから伸ばす方向が定まりにくいのが難点。SSフリーで使い勝手はいいから、専らサンデーの影響を薄めるのが目的。
ナダル
芝▲12-18 ダ◎12-20 ⑧
またダート型クリスエス系だけど、かなり仕上がりが早いタイプみたいで、2歳の早い時期なら芝でも活躍する下地はある。ただ母父Pulpitだから、長い目で見たらダート専のはず。白砂適正は微妙。
タワーオブロンドン
芝○12-16 ダ○12-18 ⑦
日本でもお馴染みのシンコウエルメス牝系に、欧米の種牡馬をバランスよく配置。SSフリーだが産駒もSSフリーの馬が結構あって、性質が二極化しそう。SS入りなら芝ダートのマイルでぼちぼちだろうし、SSフリーなら芝ダート問わずよりスプリントに出るはず。カスタマイズ性に富む種牡馬。
フォーウィールドライブ
芝× ダ○12-18 ④
American Pharoahの国内後継の一番手はこの馬。ただ今後カフェファラオとかが待っていて、先細り傾向。American Pharoahの系統は、アメリカだと芝が中心だが、日本だと芝でのスピード不足でダートに回っている。本馬もそうだろうが、実績も能力も不足気味で全体的に厳しそう。母父More Than Readyだから、SSとのHaloクロスで狙うのが主な方策か?
ノーブルミッション
芝○12,18-26 ダ× ⑥
Frankelの全弟だが、こちらはバリバリの中長距離馬で、産駒の最頻値もそうなりそう。基本は米国寄りのSS系繁殖の影響を薄めつつかなり欧州に寄らせるのが目的だが、SSフリーのスプリンターは大活躍の素地あり。
ミスターメロディ
芝◎12-16 ダ◎12-16 ⑧
父スキャットダディの系統は需要が旺盛で、種牡馬入り時点から種付け料が上昇している。ただ受胎率の悪さがネック。芝スプリントで活躍したが、血統が米国に振り切っているので産駒は芝だけではなくダートにも出そう。
フィエールマン
芝◎18-30 ダ△18-24 ⑦
芝長距離で好成績だが、中距離でも一線級の馬だった。血統はディープインパクトからさらに欧州に振っていていながら、典型的な長距離特化ではないのが高評価。母父父のGreen Dancerの日本輸入産駒にはエイシンプレストンがいるので、そのあたりでマイル向きに引っ張られているのだろう。産駒面はさらに欧州を伸ばすと非根幹距離に出てきそうなので、ディープ×Storm Catのように米国寄りが良さそう。ダートは米国寄り肌馬が長距離中心でたまに出す程度になりそうだから、ダート替わりの人気馬は期待しない方がいい。
ウインブライト
芝○18-26 ダ× ⑥
ステイゴールド系後継で、ビッグレッド系が結構プッシュしている。配合面ではゴールドシップのように米国寄り肌馬が前提で、そうでないなら芝長距離で先行力押し切りできる能力に長けたステイヤーでないと活躍は難しい。
エポカドーロ
芝○18-24 ダ× ⑤
オルフェーヴルの初年度産駒で、先行力を活かしたタイプだったから、それを強化するにしても中和するにしても欧州型の方が良さそうと感じる。ただこの辺りは難しくて、エポカドーロ自身が結構完成している部分もある。オルフェーヴル後継として活躍できる存在には遠いか。
シスキン
芝○12-16 ダ○12-18 ⑦(来年以降⑧)
アンブライドルズソング系だから早い時期から活躍できる。初年度は種付け中の事故で産駒数が少ないが、少ない産駒から活躍馬は出そう。ただ先述の通り早熟なので、早期デビューでないと厳しい。芝ダートは半々で、母系次第。
評価
総合
①サートゥルナーリア
②ルヴァンスレーヴ
③ナダル
④ゴールドドリーム
⑤フィエールマン
POG狙い
①ナダル
②シスキン
③ミスターメロディ
④サートゥルナーリア
⑤ルヴァンスレーヴ