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相鉄東急直通線ダイヤ詳細発表直前予想

11月24日、相鉄と東急で合同のプレスリリースが発表された。

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相鉄・東急直通線運行計画概要のお知らせ【相模鉄道】 | 相鉄グループ

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2023年3月開業(予定)東急新横浜線の運行計画の概要について|ニュースリリース|東急電鉄株式会社

来る来年3月に開業する相鉄・東急直通線についての運行計画の発表で、同日には路線開業とともに新たに開業する新横浜駅での記者会見が実施された。

相鉄・東急直通線、運行本数は1日200本 新横浜駅を公開 - Impress Watch

 

おそらく来週の金曜日、12月16日には改正詳細のプレスリリースが発表される(昨年度の相鉄ダイヤ改正発表は改正日のおおむね1か月前だった)ので、この概要をふまえてダイヤ改正後を予想しようというわけである。なお、東急線内のダイヤについては、目黒線は基本的に手を加えず、東横線菊名駅始発の各駅停車を新横浜線直通の急行列車に置き換えるものとする*1。これで大体合っている気がする。

 

既存の発表内容(要約)

東急東横線からの直通列車は原則いずみ野線(湘南台方面)に、東急目黒線からの直通列車は原則本線(海老名方面)に直通する。*2

 

また、東急線側では全列車が東急東横線東急目黒線に直通することから。日吉を始発、および終着とする列車は設定されない。*3

 

直通列車の相鉄線内の種別は、本線は「各停」と「特急」が、いずみ野線は「各停」「特急」のほか、朝時間帯にのみ「通勤特急」が設定される。

東急線では、東横線直通列車はすべて「急行」で統一される。目黒線では「急行」と「各駅停車」が設定される。また、各新横浜線内は全列車が各駅に停車する。

 

ダイヤ予想での前提

標準所要時間は、西谷・羽沢横浜国大間2分、羽沢横浜国大・新横浜間4分、新横浜・日吉間6分とした。また、羽沢横浜国大から先におけるJR線のダイヤは極力動かさないものとする。

 

平日日中/土休日(1)

横浜線には6本が乗入れ列車として設定される。そのうち、相鉄に直通するのは4本。東横線2本と目黒線2本、さらに目黒線2本が直通列車として設定される。

この時間帯は相鉄、東急ともに30分パターンのため調整は不要。想定は以下の通りとなった。

<ダイヤ上の種別色>

目黒線の列車は点線)

  • 各駅停車 - 緑
  • 快速 - 水色
  • 特急 - オレンジ・破線
  • 東急線)急行 - 赤

相鉄線内日中の予想ダイヤグラム(1)

JR直通が引き続き片方向特急運転を実施。東急線直通列車は各駅停車で向かう。パターンに2本ある快速のうち、目黒線直通列車に接続するものはいずみ野線に直通。これによりいずみ野線快速の運行時間拡大が達成。一方で横浜口の各停は概ね西谷止まり。

 

なお、目黒線系統の直通列車の折り返し時間は、わずか「1分」であるため、相鉄線内のパターンダイヤを多少動かしたパターンも検討した。

 

平日日中/土休日(2)

この問題を解決することを試みながら、本線特急の両方を横浜へ向かわせないかと考慮した結果が以下の通り。

<ダイヤ上の種別色>

目黒線の列車は破線)

  • 各駅停車 - 緑
  • 快速 - 水色
  • 特急 - オレンジ・破線
  • 東急線のみ)急行 - 赤

相鉄線内日中の予想ダイヤグラム(2)

現行ダイヤでは二俣川での接続を主としていたダイヤを、西谷主体に切り替えることで、二俣川での接続待ちの時間を削減。目黒線直通系統は4分、JR線直通系統は双方向各駅停車としたうえで3分の折り返し時間を設けた。

平日夕方

朝ラッシュ以外の時間帯最大の8本/hはここで消化すると仮定して話をする。

この時間帯の特徴として、東急側が15分間隔を採用していることに対して相鉄側が20分間隔を採用している点である。このずれがこの時間帯特有の予想の難しさであった。

予想は以下の通り。

<ダイヤ上の種別色>

目黒線の列車は破線)

  • 相鉄線各駅停車 - 緑
  • 東急線各駅停車 - 黒
  • 快速 - 水色
  • 急行 - 赤
  • 特急 - オレンジ・破線

相鉄線内夕方ラッシュ帯の予想ダイヤグラム

本線特急の運行時間帯拡大を平日夕方への適用と推測し、JR直通の列車は各駅停車での運転となった。(こちらは各停にすることでの折り返しの困難さはない)

海老名行き各停6、湘南台行き特急2と直通し、横浜口の各停はすべて西谷止まり。なお、湘南台行き特急は湘南台折り返しが25分以上。

非常に複雑かつ、西谷〜二俣川での負担が大きいために、実際にはJR線のダイヤを変えて30分パターンを維持する可能性もある。どちらにせよここに関しては調整が大きそうではある。

 

平日朝(上り 西谷7:20-8:20)

プレスリリース中では、西谷駅を7時20分から8時20分に出発する東急線直通列車は、本線からが4本、いずみ野線からが7本となっており、それに合わせて予想を行った。

<ダイヤ上の種別色>

目黒線の列車は点線)

  • 相鉄線各駅停車 - 緑
  • 東急線各駅停車 - 黒
  • 通勤急行 - ピンク
  • 急行 - 赤
  • 特急 - オレンジ・破線

相鉄線朝ラッシュの横浜・渋谷・目黒方面の予想ダイヤグラム
7時20分から8時20分を黒線で示している。

おそらく相鉄が東急直通線を最も本命とする時間だと思われる。

しかしながら、相鉄は神奈川県西部(伊勢原や秦野)から横浜への通し需要も存在するため、特急を全て直通列車に回すことはできない。

そのため、JR直通列車を各停に変更、元々JR直通の特急を横浜行きに、本線特急を東急線直通に入れ替え、いずみ野線からの通勤急行が横浜への連絡を担う。

現時点の横浜行き特急は当該時間帯に3本存在するので、そこに海老名発の各停が直通(西谷7:22発)することで本線サイドの東急直通列車を4本確保、残りの7本はいずみ野線で、現行ピーク時間帯に通勤急行が走行しているダイヤを東横線直通列車とし(注:JR直通に対する現在の通勤急行の役割は特急が継承する)、残りは目黒線直通とした。(日吉で通勤特急の後ろに挿入しやすい時間だったため)

 

その他(初電終電付近)

初電は、新横浜でひかり533号(6:00発)に接続するため、5:45ごろに到着する列車が、海老名・湘南台・渋谷・目黒から来るように設定すると思われる。

終電はのぞみ64号(23:28着)から、23:45発(相鉄側のこの時間は概ね現在のJR直通列車の最終に近い)に設定されると思われるが、実際の始発・最終はもっと余裕がありそうではある。

まとめ

この改正は相鉄線にとっては大きな改革になるため、数年前から見据えてダイヤ改正が実施されていたこともあり、白紙というほどパターンダイヤをずらすことなく東急直通列車を挿入することができた。来週に発表されるだろうダイヤ改正詳細や、実際の時刻表の発表を首を長くして待っていく。

*1:ただし、元住吉駅での待避は実施せず、特急or通勤特急の前後に挿入する

*2:競合過多による共倒れを防ぐほか、遅延の多い東横線直通とJR線直通を分けたいという意図があるか。

*3:一方で相鉄線側は新横浜〜西谷の区間列車が引き続き早朝深夜に設定される?